DIRECT ENGLISH

Louis Alexander の教え|Video

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Louis Alexander の教え|Video

Louis Alexanderの記事の中に、”Video” と言う記事があります。

改めて説明する必要はないかもしれませんが、ビデオの付属している教材はあまり多くはありません。ましてビデオがコースの中核をなしている教材は非常に稀です。言うまでもなくビデオ制作には費用がかかります。多くの出版社がすることは次のような流れになります。まずテキストを作る、そのテキストが商業的成功を収めれば、おまけとしてビデオを作る。

このような進め方をすることにより出版社は商業的リスクを抑えることができます。ただし、それはビデオが元の教材とはかけ離れた内容に出来上がる可能性を残します。多くの場合、ビデオはテキストから派生したものであり、おまけのような性質のものです。DIRECT ENGLISH の場合は、それとは全く異なり、ビデオはコースの中核にあり、必要不可欠な存在になります。

DIRECT ENGLISHを開発したPearson Education は、リスクを恐れず、テキストが出来上がる前にビデオを制作するという手法を取りました。その開発過程は以下のように進みました。

  • コースデザイナーである、Louis Alexander が、DIRECT ENGLISHのシラバスを作成
  • そのシラバスを基に、脚本家であるDaisy Scottが台詞を作成。

つまり、DIRECT ENGLISHはビデオがベースになって作成されており、テキストのおまけとして後からビデオが作成された訳ではありません。

コースの一番最初のレッスンから、この事を理解することが出来ます。二人の人物がお互いに自己紹介をしているシーンです。Watson BookstoresのTony Quercioがボストンのシェラトンホテルにチェックインします。彼は、American Library Association Conferenceのためにボストンに来ています。

New York LibraryのBarbara Seatonも同じ会議に出席するためにシェラトンボストンに来ています。二人は数年来の知り合いですが実際に面と向かって会うのは今回が初めてです。(“It’s nice to meet you finally,” says Barbara.)

Louis Alexanderが作成したシラバスを基に、「初対面の人が自己紹介する」上で必要な言語材料が導入され、その後のテキストでこの表現が練習されます。DIRECT ENGLISHのレッスンは全てこの流れで進められます。だから、テキストを使う前にビデオを見る必要があるのです。テキストを学習した後ではありません。

ビデオが決して「おまけ」ではない事がわかっていただけると思います。DIRECT ENGLISHのビデオエピソードは非常に楽しく飽きがこないものです、学習中に何回繰り返して見ても飽きるようなものではありません。

他の英語学習教材のビデオは、テキスト作家が台詞を書いているものが少なくありません。そのため、いかにも「教科書的」な印象を拭えません。このようなビデオは言語学習的な制限に満ち溢れています。なぜならテキスト作家が書いているからです。彼らは、教育的観点から語彙レベルや文法レベルの事ばかり考え、エンターテイメント性は全く考えないからです。

DIRECT ENGLISHの脚本家である、Daisy Scottは語彙レベルや文法レベルよりエンターテイメント性は重視しました。とは言え、非常に優れた脚本家として、Louis Alexanderの指定したシラバスに基づき台詞を作成することが出来ました。そのため、DIRECT ENGLISHのビデオは学習者が何回繰り返して見ても、飽きるのことのない楽しいものになっています。

また、多くの「おまけ」的なビデオは非常に低予算で作成されており、cheapな印象が拭えないものです。実際にロケをする事もなく、スタジオ内の簡易セットで撮影され、教科書的印象に溢れています。

DIRECT ENGLISHの場合は全く違います。出版社は最初から開発に予算を取り、TV番組を作り上げるクオリティの制作手法をとっています。また、このプロジェクトはVisible ProductionsのディレクターであるMike RaggettとプロデューサーのDenise Lesleyが関わり、非常にクオリティーの高いビデオに仕上がっています。

DIRECT ENGLISHの全てのエピソードはTV番組同様のロケで撮影されており、所謂「テキストの付録」的なビデオとは大きく異なります。DIRECT ENGLISHは、プロの脚本家のスキル、プロの教材作家のスキル、プロのTV番組制作チームのスキル、そしてプロの出版社の編集スキルを結集させて、作り上げた作品です。

Louis Alexanderによる英文の原文も是非読んでみてください。

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